2025年6月29日、遊戯王OCG最新弾『DOOM OF DIMENSIONS』より、通常魔法《ヘル・パニッシャー》が公式より発表。
本カードは、アニメ『遊☆戯☆王GX』第25話「万丈目vs三沢」の名シーンを再現したカードとして注目を集めています。今回は、本カードの詳細な効果仕様・対応カード一覧・戦術的価値・テーマシナジー・今後の展望までを網羅的に解説します。
カード情報:アニメGXリスペクトを反映した2種の選択効果
《ヘル・パニッシャー》
通常魔法
このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない。
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● デッキから水属性・恐竜族モンスター1体を手札に加える。相手フィールドにモンスターが存在する場合、さらにそのモンスターを特殊召喚できる。
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● 自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。自分の手札・デッキ・墓地からレベル6以上・炎属性モンスター1体を特殊召喚する。この効果で悪魔族以外を出した場合、そのモンスターの効果は無効化される。
サーチ&SS効果は優秀
1つ目の効果は「恐竜族・水属性」モンスターのサーチ+相手フィールドにモンスターがいる場合の特殊召喚という組み合わせ。しかし注目すべきは、GXの名カード《ウォーター・ドラゴン》は恐竜族ではなく“海竜族”であり、サーチ対象外という点です。
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《デューテリオン》(ボンディングサポート、サーチ可)
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《ハイドロゲドン》(破壊時展開系)
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《フロストザウルス》(レベル6バニラ、超越竜対応)
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《メガロスマッシャーX》(通常下級)
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《游覧艇サブマリード》(条件付きSS可能)
GXテーマ再現としては《デューテリオン》が中心に位置しますが、全体的に対象が少なく、現環境での実用性は限定的です。特に先攻1ターン目では特殊召喚効果が機能しづらく、後攻依存の設計になっています。
炎属性大型の展開ギミックを活かすには
2つ目の効果は、「自分フィールドのモンスターをリリース」して、手札・デッキ・墓地からレベル6以上・炎属性モンスターを展開。ただし悪魔族以外は効果無効という制約がついており、展開札でありながら機能不全に陥りやすい仕様です
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《炎獄魔人ヘル・バーナー》※GX再現枠
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《影依の炎核 ヴォイド》
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《破械神シャバラ》
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《コアキメイル・ヴァラファール》
ただし効果向こうでもテーマシナジーや盤面前提で“能動的に効果無効を利用する”構築が求められます。リリース1枚+効果無効では明確なアドバンテージに繋がらない場面も多く、現時点では構築難度が非常に高いといえるでしょう。
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《超越竜メテオロス》(自己蘇生・打点要員)
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《ゼノ・メテオロス》(チューナー兼墓地肥やし)
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《炎王神獣 ガルドニクス》(自壊コンボ用)
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《世海龍ジーランティス》(効果無効を解除)
設定背景とタイミングについて
イラスト・カード名・効果すべてが、『遊戯王GX』第25話「万丈目vs三沢」の戦闘シーンを再現した構成となっています。
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《ウォーター・ドラゴン》の攻撃名「アクア・パニッシャー」
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万丈目のデッキテーマ「地獄ヘル」
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同話がカード公開の2日前(6/27)に20thリマスターで再放送
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6月29日にはYouTube配信も開始
このように、《ヘル・パニッシャー》は商品展開×リマスター放送×SNS拡散という三軸で仕込まれたプロモーション設計となっており、競技性ではなく“記憶を刺激する情緒装置”としての意味合いが強くなっています。
まとめ
評価項目 | 点数(10点満点) | コメント |
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実用性 | 4/10 | 対象カードの範囲が狭く、構築依存度が高い |
展開性能 | 5/10 | 無効化制約と条件付きSSで展開再現は難しい |
フレーバー | 10/10 | GX再現としては過去最高クラスの完成度 |
汎用性 | 2/10 | 汎用魔法としての起用は困難 |
将来性 | 6/10 | 【水恐竜】【炎悪魔】新規次第で評価変動 |
現段階では「GX愛がすべて」のカードであり、ガチ環境での採用は現実的ではないというのが総評です。しかし、《デューテリオン》や《ヘル・バーナー》周辺に新規カードが追加された場合や、「炎属性悪魔族」を主軸とした新テーマが登場した際には、再評価の機運が高まるでしょう。
特に、コナミが展開を強化している「20thリマスター×OCG」路線からは、
今後も《E・HERO》《アームド・ドラゴン》《雲魔物》などGX関連の再構築が期待されますね!