シグナはなぜ闇落ちしたのか黒の巫女となった理由と“救済”までを整理して考察していきたいと思いました。
『オクトパストラベラー0(オクトラ0)』の「全てを授けし者」編は、シリーズでも屈指の重いテーマを扱った物語でした。その中でもプレイヤーの間で特に議論を呼んでいるのが、シグナの闇落ちです。
序盤ではどこか頼りなく、落ちこぼれの神官という印象だった彼女が、終盤で「黒の巫女シグナ」としてサザントス側に立ちはだかる。この急転直下の展開に、戸惑った人も多かったのではないでしょうか。
私自身も初見では「なぜそこまで彼に肩入れするのか?」と強い違和感を覚えました。
ただ、手記や裏設定を丁寧に追っていくと、彼女の選択は決して突発的なものではなく、血の因縁と歪められた救済の積み重ねだったように感じます。
シグナ闇落ちの理由
ファラメの悲劇事件
シグナの闇落ちを語るうえで避けて通れないのが、ファラメの過去です。聖火教会は、青い炎の才を持つ神官ファラメを「選ばれし者」を生み出すための道具として利用しました。
ファラメは本来、許嫁と穏やかな人生を望んでいた人物でした。しかしその願いは踏みにじられ、教会に拘束されたまま13年間にわたり強制的な交配を強いられます。
その結果、4人の子を産みますが、才が認められなかった3人は“失敗作”として処分され、唯一生き残ったのがサザントスでした。重いストーリーではあるのですが、失敗作の処分や才がある人などの話がシグナの判明タイミングで出てきているので、シグナがその「処分された側」に属する存在なのかという推察が出来てしまいます。
シグナの正体と「落ちこぼれ」の真実
物語中盤までのシグナは、才能がなく、どこか自信なさげなキャラクターとして描かれます。
しかし6章で明かされる手記によって、その印象は一変します。シグナは、ファラメの子であり、サザントスの異母妹である可能性が極めて高い存在です。
黒呪炎を扱える素質、ファラメと似た髪質や癖毛など、血筋を示す要素は随所に散りばめられています。
幼少期の彼女は、何者か(教会である可能性が高い)によって力を封印され、偽りの記憶と家族を与えられて生き延びました。
つまり「落ちこぼれ」だったのではなく、意図的に才能を奪われていたわけです。また、今作での6章ではサザントスへの忠誠と慕い申しておりましたという点からサザントスとの出会いからつながるという事なのでしょう。
彼から黒呪炎を授かり、自分が「不要な存在ではなかった」と初めて肯定された瞬間、シグナの世界は一変します。
二人は、
・母が犠牲にされた過去
・教会の非道を知った者同士
という、極めて重いトラウマを共有しています。
シグナがサザントスを「様」付けで呼ぶのも、単なる上下関係ではなく、救ってくれた唯一の存在への依存の行き着いた末路だったように感じました。
シグナ闇落ちが賛否を生む理由
シグナはなぜ闇落ちしたのかは明確化されておらず、そのせいで心理描写の多くが手記頼みで、直接的な会話や掘り下げが少ないため、なぜサザントス側に付いたのか分かりにくいという問題がありました。
理由が不明慮というか憶測での問題になるので兄妹なのか、恋情なのかそれでも誰かに縋りたかった少女の物語として、強く印象に残るキャラクターでもあります。
まとめ
シグナの闇落ちは血の因縁と教会の非道が原因になってるストーリー構成なのですが、その間に
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落ちこぼれではなく、力を封じられた存在だった
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サザントスへの忠誠は恩義と愛慕の混在
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完全な悪ではなく、最終的には贖罪を選んだキャラ
シグナは、闇に堕ちたというより、闇に縋るしかなかった人物だったのかもしれません。
今後、コンソール版や追加シナリオで彼女の掘り下げがあれば、評価が変わる余地は十分にあると感じています。