『ドンキーコング64』は収集要素の多さで有名なゲームだが、同時にN64屈指のバグゲーとしても知られている。
特に有名なのが「ムーンキック(Moonkick)」で、スピードラン動画を見たことがある人なら一度は目にしたことがあるはずだ。
ただ、初めて知った人の中には「そんな難しいテクニックはRTA勢だけのものでは?」と思う人もいるだろう。
結論から言うと、DK64のバグは意外と実用的だ。もちろん極めようとすると難しいものもあるが、一部は普通のプレイでも十分活用できるレベルにある。
今回はDK64の代表的なバグ技がどれくらい実用的なのか、実際の攻略目線で解説していく。
ムーンキックは本当に実用的なのか
結論から言うと、DK64のバグ技の中では圧倒的に実用的だ。
ムーンキックはドンキーコングで使用できる有名な移動バグで、成功すると通常では届かない高さや距離を一気に飛び越えられる。
初めて動画を見ると「完全にゲームが壊れている」と感じるレベルで飛ぶ。
本来なら複数のステージを攻略して能力を解放しなければ行けない場所へ、序盤から到達できてしまうこともある。
特に有名なのがクリスタルケイブスやファンギフォレストへの早期進入だ。
普通ならかなり後半まで行けないステージなのに、ムーンキックを使うことで大幅なショートカットが可能になる。
僕も初めて見た時はネタ動画だと思ったが、実際にはAny%や101%のRTAルートで長年採用され続けている定番テクニックだった。
それだけ実用性が高いということだ。
普通のプレイヤーでも使える?
ここが一番気になる部分だと思う。
正直に言うと、上級者向けの応用版はかなり難しい。
しかし坂道を利用する基本的なムーンキックなら、練習すれば一般プレイヤーでも十分再現可能だ。
特にN64実機では成功しやすいと言われている。
実際、スピードランナー専用の超高難度テクニックというより、「知っていると便利な裏技」に近い印象を受ける。
もちろん初見で成功するほど簡単ではないが、何時間も練習しなければ使えないレベルでもない。
そのため「RTAはやらないけど遊びで試したい」という人にもおすすめできる。
ボススキップ系のバグは便利なのか
便利ではあるが、一般プレイヤー向けとは言いにくい。
有名なのがTroff & Scoff関連のボス進入バグだ。
本来必要なバナナ数を集めなくてもボス戦に突入できるため、収集作業を大幅に省略できる。
RTAでは非常に重要な技だが、普通に遊ぶ場合はそこまで恩恵を感じにくい。
むしろDK64の楽しさは探索や収集にあるため、ボスだけ先に倒してしまうとゲームの面白い部分まで飛ばしてしまう可能性がある。
タイム短縮という意味では最強クラスだが、初回プレイで使う価値はあまり高くないかもしれない。
壁抜けや水抜けバグは使える?
実用性はかなり高い。
特に有名なのが「Swim Through Shores(STS)」と呼ばれる水辺すり抜け系のバグだ。
成功すると本来入れないエリアへ侵入できる。
さらに上級者になると垂直の壁すら泳いで抜けられる「STVW」まで利用する。
ここまで来ると完全に別ゲームになる。
ただし難易度も高く、普通にクリアするだけなら覚える必要はない。
一方で、動画を見る分にはかなり面白い。
「こんなところまで行けるのか」と驚かされる場面が非常に多い。
快適プレイ目的ならどこまで使うべき?
個人的にはムーンキックだけで十分だと思う。
DK64は移動距離が長く、同じ場所を何度も往復する場面が多い。
そのためムーンキックによるショートカットだけでも体感の快適さがかなり変わる。
逆に複雑な壁抜けやOOB(マップ外移動)まで使い始めると、攻略というよりスピードランの世界になってくる。
普通に楽しみたいなら、
・ムーンキック
・簡単な段差飛び越え
・一部ショートカット
このあたりがちょうど良いラインだろう。
バグを使うデメリット
良いことばかりではない。
DK64は元々処理落ちが多く、バグ利用を前提に作られたゲームではない。
そのため状況によってはソフトロックや進行不能が発生する可能性もある。
特にマップ外へ出るタイプのバグは危険だ。
セーブ前に試すのはあまりおすすめできない。
また、一部のバグは実機とWii U版、エミュレーターなどで成功率が変わることも知られている。
動画通りにやったのにできない場合は、プレイ環境の違いが原因になっているケースもある。
まとめ
ドンキーコング64のバグは単なるお遊びではなく、実際の攻略やRTAで長年使われ続けているほど実用性が高い。
特にムーンキックは別格で、ステージ早期進入や移動短縮など攻略そのものを変えてしまうレベルの性能を持っている。
一方で、壁抜けやボススキップまで使い始めるとゲームバランスが大きく崩れるため、初回プレイにはあまり向かない。
個人的には「普通にクリアした後にムーンキックを試す」のが一番おすすめだ。子供の頃には絶対気付かなかったルートが次々と見つかるので、まるで新しいゲームを遊んでいるような感覚になる。
今でもRTA界隈で研究が続いていることを考えると、DK64は単なる名作アクションではなく、バグ込みで語り継がれている非常に珍しい作品だと思う。