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何が嫌いじゃ無く、何が好きかで自分を語れよと言われて気づいたこと。

先に述べるが、この言葉はツギハギ漂流作家という漫画のネタである。決してルフィが言った言葉ではないことを知ってもらいたい。

どうしてお互いの欠点探して 傷つけ合ってばかりいるんだよ
百の罵声をあびせるよりも 好きなもん一つ
胸張って言える方がずっとカッコいいだろ
何が嫌いかより
何が好きかで自分を語れよ!!!
- 『ツギハギ漂流作家』最終話のセリフhttp://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%84%E3%82%AE%E3%83%8F%E3%82%AE%E6%BC%82%E6%B5%81%E4%BD%9C%E5%AE%B6

僕はこの言葉を言われると非常に難しくなる。というのも自分が好きなものと言われたら自分の世界観で作り上げたものが1番好きだし、それでナルシストやら中2病やらのレッテルを張られるのが怖いからだ。

そういう自分の世界を持っている人はいないだろうか?不意に誰も知れないネタを持ち込んだらそれこそ話をしらけさせる話題になることがある。そういう意味では日本人は他人に流されたほうが生きやすいし、ファンや言い方が悪いが信者だけが集まるコミュニティというのが出来る。それが自分だけの世界なら尚更だ。オリキャラコミケに来る人が圧倒的に少ないのもその理由の1つなのではないかと思う。1度コミケのコスプレを自分が作ったキャラだけで見てみたいという気持ちがあるが、それでは何を共感すればいいか分からなくなってしまう――多分こういう気持ちが日本は強いのかもしれない。

 

しかし、何が好きかという事ができる人は主体性があるのかもしれないという考え方が最近出てきてしまった。目的が何かという部分においてデメリットを考えるだけなら誰にでも出来るが、メリットを考えて行動できる人は何が自分の中で好きなのかは明白な人でなければ出来ないだろう。何故なら自分の意見が言える人だからだ。他人に流されて嫌いな部分だけ見ていればその分自主性が失われていく。物事を考える習慣が付かないのだ。

僕が大学の中で勉強しているときに嫌いなことでは無くその人のいい所を10個挙げよという課題があった。自分は簡単に出来たが、結構迷う人もいる。この言葉はこの人にはいいことなのかという考えの人もいれば、何がメリットなのだろうかという根本的な問いに向かう人も多い。こういった”好き”や”いい所”など他人のメリットだけを探し当てるのは難しいという人は逆に”自分の利点”に気づいていない人が多いのでは?と気づく。うつの人が自分の利点だけを挙げられる人はいないだろう。そういう意味では前の記事でかいたオワコンという言葉が浮かぶが、あれも思考停止の1つなのだろうか? しかし、そんな言葉で終わらせればさらに思考停止になる・・・という言葉遊びになってしまうだろう。何もかもを肯定しろという社会には絶対成りえないからこういう結果が返ってくるのだ。

だが、好きなものをいう時に人は何が好きかという中にファン層や売り上げで格差を証明しようとしている人がいる。「これは200万人の人が買ったゲームの続編だ。だから面白いんだ!」とか「このゲームは売れていないから駄目」という言葉で返す人たちだ。いつの間にか自分の好きなもののほうが正しいんだ――という人が最近では増えてきた気がする。残念ながら自分には宗教で自分の師のほうが正しいという信念のぶつかり合いしか見えない。というより自分でなにかを作り上げることはしなかったのか?という事にも見える。

ものすごいファンの人はそのキャラを嫁という人がいるが、結局他人が作った商品なのだ。僕は人身売買で買い物をしている気がして非常に辛くなる人だ。そりゃatmといわれる人が増える訳だ。ある意味そこまで人の作ったものが好きになれるのは羨ましい。怒られるかも知れないが僕は正直すごいと思う。

そんな自分は自分の世界観で生み出された世界が一番好きだ。(ものすごく間違われて聞こえてしまうかもしれない)海や山。街を自分自身で作り上げることが非常に楽しい。音や感情で世界が変わることをある意味自分が誰よりも知っている。そんな世界観を理解してくれる人は自分の周りには結構いるので楽しめている。

時にそういう世界は生産性が無ければ意味が無いという人や、誰も知れないのに意味があるの?という言葉もあるが僕はうーんと思ってしまう。なぜ自分が好きなものに他人の価値や共有して評価をもらわなければならないのだろうか。そんな言葉で一喜一憂して自分の世界観の価値が上がるのだろうか?それは他人の評価だけを気にした本当の好きな自分語りが出来るのか。

何が好きだったのかと言うのを一概に言えない人は是非オリジナルな作品を考えてみて欲しい。自分探しは案外自分が作ってみれば何が好きか意外と分かってしまう。もし、好きなものはと聞かれたら創作と答えたらいいのだ。創作を嫌いになってしまえば、自分のこと自体も嫌いになって言うことの裏返しなのだから、どんどん創作していって欲しいと僕は思う。

趣味や仕事も最終的には好きじゃないとやってられないのだから。